こいつは春から縁起がいいわい~三人吉三巴白波(さんにんきちさともえのしらなみ)

つれづれ

先日、お友達から誘ってもらって歌舞伎を見に行ってきた。

三人吉三巴白波(さんにんきちさともえのしらなみ)

歌舞伎をほとんど見ない私は、演目の読み方が分からなかった。

「さんにんきちぞう?」

正しくは、「さんにんきちさともえのしらなみ」だそう。

あらすじを少しご紹介(パンフの裏から抜粋)

三人の盗賊が辿る数奇な運命は・・・

節分の夜更け。美しい娘姿の盗賊、お嬢吉三が、夜鷹のおとせの懐から百両を奪い取り、大川へ突き落とします。その一部始終を見ていた、御家人崩れの悪党、お坊吉三。お嬢を呼び止めると、百両を巻き上げようとして二人は争いを始めます。と、そこへ通りかかった一人の男、元は吉祥院の所化で今は盗賊となった、その名も和尚吉三。和尚は、お嬢とお坊の争いを仲裁し、同じ「吉三」の名を名乗る縁から、三人は義兄弟の契りを結ぶのでした。お嬢が奪った百両は、一旦は和尚が預かることになりますが、その後数奇な運命に導かれるがごとく、さまざまな人の手を渡って行きます。同じ名を持つ3人の盗賊の運命やいかに・・・。

歌舞伎座二月大歌舞伎チラシより

歌舞伎を見る前に、内容が分かってないとと、もう少し詳しいあらすじを読んで行ったが、相関図がややこし過ぎて、一度では理解できず、二度読んでもまだ疑問が残った。

有名な「こいつは春から縁起がいいわい」

この「こいつは春から縁起がいい」は、よく聞く台詞で、まさかこの出所がこの「三人吉三巴白波」だったとは知らなかった。

序幕の「大川端庚申塚の場」で、お嬢吉三(中村七之助)が、夜鷹のおとせから百両を奪い、しめたとばかりに言った台詞が

月も朧に白魚の篝(かがり)も霞む春の空 冷てえ風もほろ酔いに心持ちよくうかうかと 浮かれ烏のただ一羽ねぐらへ帰える川端で 竿の雫か濡れ手で泡思いがけなく手に入る百両 ほんに今宵は節分か西の海より川の中落ちた夜鷹は厄落とし 豆沢山に一文の銭と違って金包み こいつぁ春から縁起がいいわい

縁起がいいか???

人のお金を強奪して、さらにお金を奪われた人は、川に落ちてしまっている!

これのどこが縁起がいいのだ?

すっごいご都合主義の縁起がいいだね!

驚いた~~~

これから、この言葉を使うとき、ちょっと気になってしまいそう・・・。

感想

一等席で新春らしい演目を見せてもらえて、楽しい経験!!!

ミーハーな私は、お嬢吉三が中村七之助、お坊吉三が片岡愛之助のラインナップを見て、もう大満足!

そして、幕間の座席でのお弁当!緞帳を眺めながら食べるお弁当は格段に美味しかった~。

最後にちょっとだけ賢そうな感想を(笑)

美しい七五調の台詞や、衣装や演者の見栄の素晴らしさに心を奪われがちだけど、人の闇の部分や抗いようのない運命とか因果応報、舞台が華やかな分、けっこうずしんと重く考えさせられた。

プロフィール

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いとこ

50代のズボラを自覚する主婦です。
人生の折り返し地点を過ぎて、wordpressでのblogに挑戦。
美味しいもの、健康的なもの、手作り、に心惹かれます!

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