北海道道東の旅4日目その1~知床半島クルーズ

おとなのお散歩

知床半島クルーズ

知床観光船沈没事故から1年と4か月。

未だに行方不明の方もいる中、観光などしてよいものかと悩んだが、知床半島まで旅行することなど今後あるのか分からない50代我々、ここは私事を優先することにした。

観光船のHPにも事故について触れられていた。

知床遊覧船事故を受けまして、昨年は現場付近を航行する知床岬コースの運行を見合わせておりましたが、本年は6月1日より再開いたします。
いまだ行方不明の方がいらっしゃる中で、事故現場を通過する航路の再開については様々なご意見もあるかと存じますが、何卒ご理解のほどお願い申し上げます。

なお、事故現場付近での停船や事前にアナウンスが流れるなどの対応はございません。現場付近の景勝地「カシュニの滝」では、従来通りのアナウンスを行いますので予めご承知をお願いします。

私共は、昨年の痛ましい事故を風化させることなく、強い決意をもって、日々の安全な運行に努めて参る所存です。

ゴジラ岩観光HPより

数件の観光船会社を回って様子を聞いてみたが、満席になる日も多いとのことだった。

それぞれ会社によって特徴があり、大型船はゆったりのんびりと沖よりの航路をとり、中型・小型船は安全に寄れる範囲で岸に近付く航路もとれる、というざっくりとした違いがあった。

海から見る世界遺産知床

我々は、知床岬まで行くコースを選び、午前9時からの3時間強のクルーズ。

ゴジラ岩観光HPより

8時半に観光船事務所に集合し、受付順に並んで船まで歩いていく。

事務所の前には、毎日ヒグマが何匹見れたかの表が出ており、ほぼ毎日にように出没している様子。

2人に一つ双眼鏡を貸してくれ、乗船する前に遠くの小さいものを見れるようにピンと調整するように言われた。

ヒグマが出たとしても、船の上から見ると、黒い岩にしか見えないらしい。

さて、本日はヒグマに遭遇できるのか?

景色を楽しむには、船の2階サイドデッキの進行方向右側がベストらしいが、我々は、船首部分のベンチに陣取った。

この日の気温は32度ほどであったが、常に風にあたっていると少し肌寒い。

薄手のナイロンジャンバーを羽織ってちょうどよいくらい。

この観光船には、貸し出し用のレインコートのような防寒着があるようで、スタッフさんが、寒そうにしている人に声をかけていた。

乙女の涙(プレぺの滝)

まず見えてくるのは、「乙女の涙(プレぺの滝)」という名前の滝。

写真では分かり辛いが、この断崖は約100mほどあり、その割れ目から滝が流れ落ちている。

川の水が滝になるのでなく、知床連山に降った雪や雨が地中に染み込み、断崖の割れ目から湧き出ているのが珍しいのだと船長さんが説明してくれた。

乙女の涙があれば、男の涙もあり、こけし岩、観音岩、などなど、知床岬に着くまで、船長さんは、絶え間なく興味深い話を聞かせてくれた。

カムイワッカの滝

オシンコシンの滝と並んで名前が挙がるカムイワッカの滝。

最初はオシンコシンの滝同様に、車で観に行くことができると思っていた。

カムイワッカの滝は、観光船からのみ観ることができ、上流に温泉が流れているので冬でも凍らない滝だそうだ。

カシュニの滝

カシュニの滝

断崖絶壁から海へ直接流れ落ちる滝は、迫力があり、とても美しかった。

ヒグマチャレンジ

ここに至るまで、ヒグマが見えそうなところで、船長さんやスタッフさんが双眼鏡を片手に一生懸命探してくれた。

「昨日はここに3匹いたんですけどね~」

などと、ことごとく出没スポットを空振り。

半ばあきらめかけた時、

「親ぐまと子熊が見えました!」と興奮気味にアナウンスする船長さん。

慌てて岸の方を見ると、なるほど、黒い岩のようなものが動いているのが見える。

遠すぎて、黒い点にしか見えない。

双眼鏡を使ったが、ぼんやり熊に見えるかな~程度。

ズームを最大にして撮ってみたが、どれだか分からない。

どれだか分かりますか?

上の赤い丸の中に親ぐまと子ぐまがいます。

拡大するとこんな感じ。

さらに拡大。親ぐまの形が何とか分かるかな~???って感じ。

ヒグマは豆粒程度だったが、鹿やメカジキにも遭遇でき、小さめの船でのクルーズならではの嬉しいおまけ。

知床岬

岬というものは、車などで容易にアクセスできるものだと思い込んでいた。

知床岬は、特別保護地区にあるため、観光客は立ち入ることができず、観光船などで海上からのみ観ることができる場所であった。

岬の先端に近付いてくると、加藤登紀子さんの知床旅情が流れてきた。

「知床の岬に はまなすの咲くころ~」

歌いだしだけは知っているこの曲。

船の上で、実際に岬を臨みながら聞く哀愁漂うこの歌、不思議に心にしみた。

感想

往路は見どころで停泊したり、速度を落として走行したり、で2時間近くかけて知床半島をじっくり楽しみ、復路は少し沖の方をスピード上げて港へ帰る。

往復で3時間強の、海上からならではの景勝地が盛りだくさんで、大満足の船の旅でした。

小・中型船は揺れが強くて、船酔いが心配であったが、この日は海が穏やかであったし、知床の美しさに目を奪われていると、船酔いを感じる間もなかった。

参考までに今回の知床岬クルーズ情報

ゴジラ岩観光

出発時間9:00 13:30 
料金大人9,000円小学生4,500円
所要時間約3時間15分
運航期間通常運航6月1日~9月30日
最低運航人数7名以上からの運航

プロフィール

管理人
いとこ

50代のズボラを自覚する主婦です。
人生の折り返し地点を過ぎて、wordpressでのblogに挑戦。
美味しいもの、健康的なもの、手作り、に心惹かれます!

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