お義母さん、二人乗りに怒る
今年93歳になる義母は一昨年くらいから認知症が始まった。
義母は本当に女性として可愛らしい。義母のことを「かわいい」なんて、言うのは間違っているかもしれないが、心からそう思う。
あれは確か、義父が85歳、義母が83歳の頃だったと思う。
その頃、義父は体力向上の為にと、パークゴルフを始めた。
あるとき、パークゴルフ仲間がけがをしたので、義父がけが人を自転車の後ろに乗せて送ってあげたという話を聞いた。
85歳で自転車の二人乗り!
危ないじゃないか!!
よくぞ無事で送り届けられたものだ。
その話を聞いた義母が、かなり怒ったという。
そりゃ怒るよね、危ないもんね!
と思うでしょ、違うんです!
けがをした仲間は女性で、女性と自転車で二人乗りをしたことに悋気を起こしたらしい。
え~!!そこ~~!!
83歳で、まだ夫にヤキモチを焼けるなんて、なんて素敵なの!ロマンチック過ぎる!
まだまだ女子!見習うべき精神!
お義母さん、娘の出自を疑う
義姉はカナダ人と結婚して、カナダ在住30年。
去年の夏、久しぶりに帰国したときは、義母の認知症の症状はかなり進んでいた。
かろうじて、義姉のことを娘と認識できたくらいだったと。
義母が
「あなたは今はどこに住んでいるの?」
と聞かれて、カナダに住んでいると答えると、
「あ~、あなたはお父さんがカナダで産ませた子供なのね~」と妙な納得をしたと。(義姉はれっきとした義母の実子である!)
義父は、海外旅行には数えるほどしか行ったことがない。カナダにも、義姉に会いに2~3回ほど言っただけだ。しかも義母同伴で。
きっと、義父の若い頃は、危険な匂いの漂ういい男さんだったのでしょうね。認知症になっても、このような思考の展開を出来るとは、夫への愛情の深さが推し量れる。
私は、かわいいとは180度の位置で生きている。思考は男性寄り。
80代になったときには、義母のように夫に悋気出来るような、かわいさを兼ね備える女子になっていたいと思う。まだ30年近くある、なんとか頑張れば軌道修正も不可能ではないと思う。
悋気嫉妬も正直の心より起こる・・・焼きもちを焼いたり嫉妬をするのも、相手を真剣に思っているからこそのことである。
プロフィール
50代のズボラを自覚する主婦です。
人生の折り返し地点を過ぎて、wordpressでのblogに挑戦。
美味しいもの、健康的なもの、手作り、に心惹かれます!