ずぼら、大雑把な私にとって、お菓子作りは鬼門である。
以前はパン作りを楽しんでいたが、パンは、多少水分が多かろうと時間を間違えようと、おおらかにズボラな私を受け止めてくれて、それなりに満足いける形に焼けてくれた。
だが、お菓子はきっちりとした計量から始まる。そして、粉をふるうとか、温度を計るとか、ずぼらさんには敷居の高いことがいっぱい立ち並んでいる。
そんな私にとって、シフォンケーキは最難関のお菓子の一つであった。
計量、粉をふるう、そして、なんと言ってもメレンゲ!
泡立ちが足りないのもダメだし、泡立てすぎてもダメ。ちょうどよいのは、ツノが立つくらいにと、なんともよく分からない説明だし。
そんな私を変えたのが、コロナ禍の上海での生活だった。語学学校にも行けない、あまり外を歩き回って感染しても怖いしと、家に居る時間が増えた。
だったら今までやらなかったことをこの機会にやってみようと!
それが、シフォンケーキチャレンジ!
もっと簡単そうな所からやればいいものを、いきなり自分にとってのラスボスに挑むという無謀なチャレンジ。
最初は、ネットに載っている失敗例をすべて網羅した、お見事な失敗の連続。
すべての失敗が出来るなんて、私ってある意味天才かも!と思ったほど。
そして、このチャレンジに付き合わされた夫は最大の被害者であろう。
毎日毎日失敗作を食べさせられ、失敗が少なくなったらこのチャレンジが終わると思いきや、少し上手くいくと、次はどこを改善すればいいのかなどと、ちょっとした研究者気取りで全くシフォンケーキ作りを止める気配がない!
これは、終わりの無いイジメなのでは?!と、思っていたかもしれない。
が、終わりは来た。上海から戻って、何かとバタバタと忙しく、ケーキ作りをしている時間が妻に無くなったのであった。
しかし、ある日妻は言った
バタバタしてて、シフォンケーキ作りをお休みしててごめんね~
大丈夫だよ、忙しいもんね~
(本心:シフォンケーキ地獄から解放されて幸せだったよ~)
腕も落ちるし、そろそろ作り始めるからね♪
無理しなくて大丈夫だよ!
(本心:落ちるほどの腕はあったのか? 作り始めたら終わりはあるのか?)
も~、夫ったら、優しいね! そんな夫のためにも頑張って再開するよ!
・・・・・。
材料(17㎝シフォン型1台分)
卵 4個
砂糖 70g
油 25g
豆乳 50ml(今回は濃く淹れた紅茶)
薄力粉 70g
作り方
卵は卵黄と卵白に分けておく。
1,卵黄生地をつくる
卵黄をホイッパーでほぐして、砂糖、油、水分(今回は紅茶)、薄力粉を順に加えては混ぜ、均一な生地にする。
一つ材料を加えるたびにきっちりと混ぜる。油、水分を加えた際は、分離しないようによく混ぜること。
2,メレンゲを作る
卵白を泡立てる。
これくらいまで泡立てたら、砂糖を数回に分けて加え(私は2回に分けてます)、やわらかいメレンゲを作る。
私はこのくらいまで混ぜてます。
3,卵黄生地とメレンゲを混ぜる
卵黄生地にメレンゲの1/3ほどを加えてなじませたら、残りのメレンゲの方に入れてさっくりと混ぜる。
写真が美しくないのはあしからず。
4,型に流し込む
型に流し込む際は、一気に流し入れる。思い切りが悪いと、空気を抱き込みやすく、焼き上がりの穴の原因になる。(上の写真は、空気を抱き込んでる・・・)
5,焼く
170度で30分(予熱は必ずすること)
6,冷ましてから型から外す
円筒部分に瓶を差し込んで冷ますのが一般的のようです。
中には、そのまま冷ますというレシピもあります。
実食!
焼いている最中から、いつもの膨らみ方と違うぞ・・・と思っていたら、表面に割れ目が入らなかった。失敗である。
焼き上がったシフォンケーキの表面に、花びらの様な割れ目が出来上がっていることを「花割れ」といい、この花割れが出来ると、シフォンケーキは成功なのです。
さて、いざ実食!
うん、味は悪くない(誰も褒めてくれないので、派手に褒めておく)
シフォンケーキ作りは奥が深い。
私の探求はまだまだ続く。そして、夫の試食地獄もまだまだ続く・・・。ふふふ。
試行錯誤・・・一度失敗しても、また別の方法で、何度も繰り返し、適切な方法と結果を得ること。また、そうした試みと失敗を重ねて、解決していく方法。(出典:学研 四字熟語辞典)
プロフィール
50代のズボラを自覚する主婦です。
人生の折り返し地点を過ぎて、wordpressでのblogに挑戦。
美味しいもの、健康的なもの、手作り、に心惹かれます!